後は、自分で好きな形を作っていけばいいわけです。ファンシー商品のキャラクターなどは、シンプルで、デザインもいいものがが多いので、いろいろ考えて、作ってみるのも、練習になります。(ただし、売ったり、頒布したりする場合、著作権の侵害になることがあるので注意しましょう)
また、ネームも、ローマ字のものは、書き順のとおりにつながっていきますので、やってみると、けっこう、できるものです。
ひらがなの場合は、ちょっと頭を使います。上から下へばかり作っていたのでは、次の文字につながっていかない場合が出てきます。同じ文字でも幾通りかの作り方を考えておかないと、いろいろな名前には対応できません。
最後に、製作のポイントをまとめておきます。
- ワイヤーが丸まっていたら、まっすぐにしてから作り始めたほうが、やりやすいかもしれません。慣れてしまえばあまり関係ないですが。
- 左手で持てる部分が、最後まで充分残るような、余裕をもった長さをとります。
- ごく細かい部分(9ピンの輪の部分のような)は、左手で固定して、ペンチを持った右手の動きで曲げますが、原則的には、右手のペンチでワイヤーを支え、左手の動きで曲げます。
- よく、一本で作る作品は、一筆書きに例えられますが、基本的に違う点は、ワイヤクラフトには折り重なって、後ろを通っていく部分があることです。これをどう使うかが、出来映えを決める大きな要素です。(3回重ねるのはちょっときつい。例外的な場合のみ)
- 巻きつける時は、1周前に巻かれた部分に押し付ける感じでやるときれいに巻けます。
- 鋭角に曲げたり折り重ねた場合、あまり、やり直すと、もろくなったり、折れたりしますし、表面にもキズができて、汚くなります。ですから、まわりの比較的緩やかな曲線の部分でまず形を整え、最後に鋭角の部分の形を決定するようにします。
- 端から順を追って作っていくよりも、途中から、両方向へ向かうほうが作りやすい場合があります。例えば、逆向きに巻きつける部分がある時などは、こうするとうまくいきます。その他、作る形によって、このやり方でいくと作りやすかったり、きれいにできることが多々あります。(これは、最初からは、なかなかわからないので、途中で行き詰まってしまった時など、この方法を考慮して、やり直してみてください)
- 形を、ちゃんと整えてしまうと、ペンチの先が入らなくなってしまうような部分は、先にまわりの部分を作ってしまいましょう。
- 全体を一本で作るやり方と、何本かを組み合わせるやり方がありますが、複数使う場合でも、一本で出来るところは一本で作って、本数をなるべく少なくしたほうが、きれいに仕上がるように思います。
- 参考例
- >ここにあげたのは、参考のためのサンプルです。べつに、この通りに作る必要はありません。作りやすい形に変えたり、もっといいデザインを考えたり、あなたのお好みのものを作ってみてください。
Dog
いちばん上の部分は、耳を作ってから巻きつけます。あとは、時計と反対回りに順を追って作っていきます。注意する点は、胴の線から手(前足)を折り重ねにはいるところの角を、しっかり曲げることです。
★もし、売ったりする場合には、著作権や商標権を侵害することもあるので気をつけましょう。
Koala
頭部と胴体は別々に出来ています。こうすると、ぶらぶらゆれるので変化が出て、面白くなります。作るのが、難しそうに見えるかもしれませんが、一本でやるより、むしろ、楽です。これを応用すると、口の開閉する髑髏も作れます。
顔は、いちばん下の、鼻(口?)の部分から、それぞれ左右の眼、耳、と作っていきます。耳はいったん上がってから、降りてきて、下のところで、前のワイヤーをはさみ、動かないように押さえます。
後は、頭頂部を作ります。
身体は、左上から始めて、下から右上に順に造っていくのがやりやすいと思いますが(右利きの場合)あなたの作りやすいやり方でやってください。
Scooter
始点はバックミラーで、終点はライトの下のカウルです。
どのように繋がっていくのか、考えてみてください。
アルツハイマーの予防に、頭の体操をしましょう。
Skeleton
下あごの部分は、別に作って取り付けます。
立体的に作るのが理想ですが、これは、難しい人も多いでしょうから、まず、平面的に作ってみたほうがいいかもしれません。
切り取ったワイヤーの中ほどから作っていきます。黄色い矢印の部分から始めて、鼻の右側を作ったら次は左側、右の歯を作ったら、次は左というふうに、左右のシンメトリーに気を配って作業を進めていきましょう。
歯を作り終わって、鼻のほうへ戻るときに、小さい輪を作ります。(ピンクの矢印のあたり。下図も参照)ここに下あごの終わりの部分を9の字にして掛けるわけです。
目を作ったら、いちばん上で、片方は、割れ目を表す線を作り、もう一方は、その根元に巻きつけてしっかり押さえます。
下あごは、やはり、切り取ったワイヤーの中ほどで、歯の中央のところ(白い矢印)から作り始めます。
歯の部分の端まで行ったら、中央まで戻って折り返し、下あごが、うまく開閉する位置を選んで終わりを9の字に丸め、上の部分に取り付けます。
特に、立体的に作る場合には、途中で、形が多少、崩れてくることがあるかもしれませんが、各部分を正しく作って、長さをしっかりとっていれば、極端に神経質になって、直す必要はありません。仕上げのときに修正して、形を整えたほうが、作業時間も短くなります。
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